暗号アルゴリズム

暗号アルゴリズムとは、情報を第三者に読み取られないように変換(暗号化)したり、元の状態に戻す(復号)ための数学的手法や手順の集合を指します。主に情報セキュリティの分野で使用され、通信やデータそのものの機密性、完全性、認証性を確保するために不可欠な技術です。

暗号アルゴリズムは大きく次の2種類に分類されます。

  1. 共通鍵暗号方式(対称鍵暗号):暗号化と復号に同じ鍵を使用する方式。代表的な暗号方式に以下のようなものがあります。
    • AES(Advanced Encryption Standard)
  2. 公開鍵暗号方式(非対称鍵暗号):暗号化と復号に異なる鍵(公開鍵と秘密鍵)を使用する方式。代表的な暗号方式に以下のようなものがあります。
    • RSA
    • ECC(楕円曲線暗号)

※暗号アルゴリズムには、データの改ざん検出や認証に用いられるハッシュ関数(例:SHA-256)も含まれることがあります。

これらのアルゴリズムは、電子商取引、電子メール、VPN、電子署名など、さまざまな分野で安全な情報のやり取りを実現するために利用されています。
※量子コンピュータが実用化された場合でも安全性を保つことができるように設計された暗号技術として耐量子計算機暗号(PQC)の検討も進んでいます。