長期署名
長期署名とは、電子署名やeシール等(以下、電子署名)を長期(10年以上)にわたって検証可能にし、署名された電子文書の信頼性を保持する技術です。
電子署名の検証は、電子証明書の有効期限が切れると正しく検証できなくなってしまうため、電子署名の有効性を担保できる期間が限られてしまいます。

この課題を解決するために、電子署名やタイムスタンプが付与された後に、当時有効だった検証情報(CRL等)を含めてアーカイブタイムスタンプを新たに付与することで、電子証明書の有効期限以降も署名検証をできるようにするのが長期署名です。
長期署名をすることで、アーカイブタイムスタンプの有効期限(10年以上)まで電子署名の有効性を保持することができます。

さらに、アーカイブタイムスタンプの有効期限が切れる前に、新たなアーカイブタイムスタンプを追加することで半永久的に電子署名の有効性を保持することが可能です。
PAdES(PDF Advanced Electronic Signatures)
PAdESとは、長期署名をPDFで実現するための標準規格です。欧州電気通信標準化機構(ETSI)により標準仕様が策定され、その後ISOとして定義されました。
署名対象ファイルは PDF 形式に限定されますが、署名された PDF ファイルを単独で扱うことができるため、検証機能を有したアプリケーションを用いて署名検証が行える利点があります。