プロジェクトの詳細について教えてください。
K.Y.
お客様に対する攻撃の芽を事前に摘み取るAIエシカルハッカーを開発するために、お客様環境のシステム状態を定期的に点検する「定期巡回」と、お客様環境に新たな脅威が及んでいないかを確認する「外周点検」について、私たちエシカルハッカーが有する知見・技術をAI化していきます。
M.M.
「定期巡回」も「外周点検」も、セコムの警備用語です。私たちはセコムグループの社員ですので、サイバーセキュリティを考える際も現実世界での警備をイメージするわけです。これはセコムグループの企業ならではのカルチャーですね。
K.Y.
現実の警備においても、警備員は、家庭や企業を巡回してちゃんとドアが閉まっているか、施錠されているかといったことを確認します。サイバー空間においても同様に、安全な環境が保たれているかを確認します。
K.Y.
2024年の次世代サイバーセキュリティサービスのリリースをめざし、2023年4月にプロジェクトが立ち上がりました。私がプロジェクトリーダーで、メンバーは15人ほどです。一番の若手が、新人のM.M.さんです。
M.M.
私は、2023年の6月頃にプロジェクトに参加しました。アサインされたときは嬉しかったですが、一方で不安も大きかったです。なにしろセキュリティ分野の知識がまったくなかったので、プロジェクトメンバーとしてやっていけるか、当時は自信がありませんでした。
K.Y.
M.M.さんがアサインされたのは、このようなプロジェクトに参画して先輩のサポートをすることで、技術力や知識を身に付けてほしいと期待があったからです。それだけでなく、フレッシュな立場で我々の頭では思いつかないような発想をしてくれることにも期待しています。
M.M.
若手の多いプロジェクトではありますが、年齢や得意分野はかなり幅広いメンバー構成となっていますね。
K.Y.
さまざまな経験をもつ技術者が集まって、ワイワイと活発な議論をしながら進めていきたいと考えました。キックオフのミーティングでも私は「楽しみながらやりましょう」と所信表明しました。プロジェクトの中心となるのはエシカルハッカーではありますが、プログラミングの作業も発生するし、デバッグ(バグの修正作業)の技術も必要です。M.M.さんはデバッグに優れた技術を持っているので、その点に対する期待もあります。
M.M.
ありがとうございます。K.Y.さんはプロジェクトリーダーとして、どのような思いで参画されましたか。
K.Y.
これまでエシカルハッカーとしてサイバー攻撃に関する技術を蓄積してきたので、それをAIエシカルハッカーの開発に役立てられることには、大きなやりがいを感じています。今までになかったチャレンジだと思いました。